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履歴書やエントリーシートを書こうとしたときに、アレッ自己PRと志望動機の違いって何だろうって戸惑ってしまうことがあるかもしれません。何となく違うんだろうとは思うものの具体的に何がどう違って、どう書いていけばよいのか分からない…こういうことってあると思います。私は普段就業支援をさせていただいていますが、学生さん、フリーターの方、転職者の方と様々な状況の方のたくさんの履歴書やエントリーシートを添削してきました。様々な応募書類を拝見してきましたが、自己PRと志望動機がゴッチャになったものを拝見することも多くあります。
自己PRと志望動機は就職活動の要のひとつ。大事なだけに違いをしっかりと出して語りたいものです。様々な考え方があると思いますが、私なりにひとつの考え方をご紹介したいと思います。
ズバリ自己PRと志望動機の違いとは
「自己PR」と「志望動機」とでは、文字の感じはかなり違いますよね。当然内容も違ってしかるべしなんですが、内容を考えだすと似たり寄ったりになってしまうのはよくあることです。これらの違いがよくわからず、渾然一体になって捉えているからでしょう。「入社してこうしたいです」というように書くとどちらも同じに見えますよね。そこでそれぞれを分かりやすく定義したいと思います。
- 自己PRとは、自分がこんなふうに(会社や組織に)良いことをもたらせられますということ
- 志望動機とは、私が、(こうなりたい・こうしたいという)その仕事(職種・企業)を望むきっかけ・理由
こう見るとかなり違いますよね。つまり『訴える内容とその意図が違う』のではないでしょうか。それぞれについて考えていきましょう。
そもそも自己PRとは
自己PRとかっていうとなにか自分を売りつけるようで抵抗感がある方もめずらしくありません。でもそもそも自己PRとはどのようなものなのでしょうか。これ「自己+PR」ですよね、自分をPRする。では「PR」とはなんでしょうか。
「PR」とは英語で「public relations」の略で、直訳すると「社会の人々との関係」です。
パブリック・リレーションズ(英語:public relations、略称:PR)とは、国家・企業・団体などの組織体または個人が、一般大衆に対して情報を伝播したり情報や意見を受け入れること。関係といっても『理解や信頼を獲得しようとする』ためにすることなんですね。
自身に対して理解や信頼を獲得しようとする目的で行われる広報活動または宣伝活動を含む概念で、多くの場合略して PR(ピーアール)と呼ばれる。
Wikipediaより
売りつけるとかそういうことではありません。私も売りつけられる感があるといやだなあと思ったりしますし、私だけではないと思います。だから就活でのPRも、「ゴリ押し」なものは違うんですね、こう書かれたら引いてしまいます。
「信頼関係をつくるためにするである」と意識することが大切。その目的のために
- 『自分がこんなふうに(会社や組織に)良いことをもたらせられます』という情報発信をすること
もっというと「PR」には情報や意見を受け入れることという内容も含んでいます。理屈で言えば、自己PRするだけではなく、採用側の反応も受け入れながらコミュニケーションを取ることと言えそうです。
このように考えると就職活動や転職活動で書くこと話すことの多くは、このような内容に当てはまるように感じます。「自己PR」とはすごく広い考えではないでしょうか。
応募書類や面接で、長所も強みも特技なども問われますが、みんな自己PRと言えそうです。そして志望動機も”かぶるところ”が出てきて混乱するのでしょう。
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採用試験でなぜ自己PRが求められるのか
そんな自己PRですが、なぜ採用試験で書かせられたり、聞かれたりするのでしょうか。これもいろいろな考えがあると思いますが、私なりにいうと、企業や様々な組織での採用活動、採用試験というのは、分かりやすく言うと
- 『一緒に働く人、一緒に働くところ(会社・組織)』を決める活動
そしてその会社や組織は、日々社会に対して何か良いことをもたらす、ずっともたらしていくことでその存在意義があります。だからその構成員である社員・職員になにか良いことをもたらしてくれることを求めているんですね。だから自己PRを聞きそれを確かめたいということではないでしょうか。
こういうとなにかスゴイことを言わないとと感じる方もいるかもしれません。しかし若い人には若い人なりの求められることがあります。変に背伸びする必要はありません。
例えば、ファミレスのアルバイト経験があるなら
- 「常にお客様のことを意識した、丁寧な接客をこころがけます。
ファミリーレストランのアルバイトではフロアに常に意識を向け、お客様が何を求めているのか、常にアンテナを張っておりました。ご注文だけではなく、何かあればすぐにお声がけいたしました。結果、お客様から帰りがけに「ありがとう」というお言葉を頂いたこともあります。」
このように訴えて信頼を得るきっかけとします。信頼を得られるには自分の何をどう伝えるのがよいのかを考えましょう。自己PRとはスゴイことを言わなきゃいけないわけではありません。
そもそも志望動機とは
一方、志望動機とは、『私が、(こうなりたい・こうしたいという)その仕事(職種・企業)を望むきっかけ・理由』です。志望動機もざっくり言うと、「職種=業務内容によって分けた日々のどんな仕事をするかの種類:事務とか営業とか」に対するものと、「企業や組織」に対するものとあります。各々の志望動機をつくっておきたいところですね。
そしてこれらについて
- なんでその仕事や会社なの?
志望動機はその人の仕事や生活を考える軸が大本になって作るものです。キャリアの方向性がもとで、その表れとして志望動機へつながります。
例えば自分は「困った人をサポートすることをしたい」というざっくりとしつつも方向性があるとします。それが具体化すると「困った人でも高齢者、そしてサポートといっても自分の特性からして直接かかわりたい。だから介護スタッフ。」とします。
もうこれだけで志望動機のもとがあります。あとはそのきっかけや理由を述べる。
例えば「実は自分はおばあちゃん子で、お年寄りにお世話になってきた、だからお返ししたい」とかですね。これらをまとめれば、”自分が介護スタッフを志望する理由”になります。
ポイントは『自分が~』ということです。
志望動機というと会社のことばかりを並べる方が多いのですが、「会社が」ではなく「自分が」が大切ではないでしょうか。なぜなら、そもそも採用側は「応募者」のことを知りたい、理解したいからです。だから「自分」を語ってほしい。
会社や組織の志望動機については、もちろん「会社」のことを書きます。しかしそれにとどまらず、「会社のソコがいい。そしてそれがよいと思う自分について」書けると抜きんでた志望動機になります。
例をあげましょう。
- 「私が介護スタッフを志望するのは、高齢者の方の困ったをサポートしたいと思ったからです。
実は私はおばあちゃん子で幼いころからお年寄りにお世話になってきました。私自身がおばあちゃんに助けられたこともたくさんありました。だからそのお返しをしたいと強く思うようになりました。それを実現できるのは介護スタッフが一番よいと思いました。
貴社はご利用者の方が地域の方と交流を持ち、自律的で充実した生活が営まれるよう工夫されております。私も高齢者の方の地元との交流を大切にしたい、お世話になった地域に貢献したいと思い志望いたしました。」
採用試験でなぜ志望動機が求められるのか
採用試験でなぜ志望動機が求められるのかもいろいろ考えがあると思いますが、私なりに述べると、企業や様々な組織での採用活動、採用試験というのは、分かりやすく言うと『一緒に働く人、一緒に働くところ(会社・組織)』を決める活動と先ほどいいました。
そしてその会社や組織は、ある特定の目的をもって活動している。自動車会社なら自動車をつくることによって世の中に役立っていく。その目的に沿う人を求めているわけです。
その”目的をお互いに共有しあって、一緒にやっていく”のに、『会社はこう思って日々活動しています、あなたは(応募者)どんなことを望んでいるのですか』ということを聞きたいわけです。
もっとわかりやすく社長=会社とみると、社長はこんな思いでこんなことやってるんっだよということと、応募者もこんなこと望んでるんですと意気投合できた方が、お互い社会の為になれてよいわけですね。
だから気持ちが一緒か、そのきっかけや理由を教えてくださいということになります。そうすれば『一緒に働く人』かどうかがわかるということなのです。
またもっと実際的な話として、動機がしっかりしている方が、『仕事上も良いパフォーマンスを発揮するであろう、簡単にはやめずに長く働いてくれるだろう』といえそうですね。
採用側ばかりの側面をいいましたが、思うに応募者側にも同様にいえることです。
- 本当にこの会社、そこで働く社員・職員の方々でよいのか、一緒に働けるか
違いを意識することでいろいろな自分を表現する
自己PRも志望動機の違いを意識せずに「こうしたいです」とか同じように書くと一面的なものになりそうです。自己PRと志望動機の違いを意識して書くことで様々な自分を表現することになり、より理解してもらえ、信頼につながるようなコミュニケーションができるようになると思います。ひと工夫してみましょう。
まとめ
いろいろと述べてきました。まとめます。
<自己PRと志望動機の違い>
自己PRとは、信頼関係を作るために、こういう良いことをもたらせられますということ
志望動機とは、一緒に働けるかをお互い確かめるために、自分がなぜその仕事や会社を望むのかというきっかけ・理由のこと
でした。良い自分を表現でき、信頼につながりますようお祈りいたします。ご参考に。自己PRとは、信頼関係を作るために、こういう良いことをもたらせられますということ
志望動機とは、一緒に働けるかをお互い確かめるために、自分がなぜその仕事や会社を望むのかというきっかけ・理由のこと
最後までご覧頂いてありがとうございます。
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